- 「日本式フルーツケーキ」がシンガポールで大人気…シャトレーゼが着実に海外店舗を増やせているワケ ウリは「日本の四季」だから、他社は真似できない | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
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- 菓子大手のシャトレーゼの海外事業が好調だ。中でもシンガポールは進出から8年で42店舗に拡大し、同国で最大手の菓子チェーンになった。人気の秘密はどこにあるのか。ノンフィクション作家の野地秩嘉さんがリポートする――。
「うちの店舗ではどこでも季節の果物を使ったケーキがいちばん人気です。いちご、白桃、さくらんぼ、ぶどう、柿といったもので、材料の果物はいずれも日本から空輸している新鮮な国産品です。ケーキそのものは山梨の工場で作ったものを冷凍して、船便で運んできます。店舗では解凍したケーキの上に従業員がカットした果物を載せて販売しています。」
シャトレーゼがシンガポールで売っているケーキの値段は日本で買うのとそれほど変わらない。果物を空輸してもそれくらいの値段でやっていけるのは、同社が山梨県内の契約農家から年間を通して相当な量を買い付けているからだ。
一方、欧米やローカルのケーキショップで売っているのはチョコレートケーキ、バタークリームのケーキ、パイ、クッキーといったものだ。全体に白と茶色の色合いである。新鮮な果物を使うケーキは少なく、果物を使うとしても、コンフィチュールやジャムにしてある。