- 昭和平成をギリギリ生き抜いたタキシードサム、“名無しのペンギン”時代から「もったいない」精神で何度も復活 | ORICON NEWS
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- ニュース| 今、まさに熱戦が繰り広げられている『2023年サンリオキャラクター大賞』で、昭和〜平成初期にかけて活躍したキャラクターたちが再び脚光を浴びつつある。なかでも注目は、一時は20位圏外にまで落ち込んだ懐かしいキャラクター・タキシードサムの健闘ぶりだ。1979年のデビュー当時はまだ名前が付いていなかったタキシードサムが、激動の時代を駆け抜けてV字回復を遂げるまでの紆余曲折とは? 懐かしいだけでは終わらない、その歴史を担当デザイナーの証言をもとに追った。■若者世代が「レトロ可愛い」と再注目、グッズ第1号は昭和感ただよう風鈴
■若者世代が「レトロ可愛い」と再注目、グッズ第1号は昭和感ただよう風鈴
タキシードサムとは、皇帝ペンギンをモチーフとしたサンリオのキャラクター。デビューは1979年と、数多くのキャラクターを擁するサンリオでも、ハローキティ(1974年~)やマイメロディ(1975年~)などとも肩を並べる大ベテラン。アラフォー以上の人には懐かしく、若い世代には「レトロ可愛い」と支持されている。現在、投票が行われている『サンリオキャラクター大賞』でも、中間発表8位と大健闘中だ。
そんなタキシードサムのグッズ第一号は、まさに昭和感ただよう風鈴(1975年5月に発売)。平面イラストではなく立体の商品から展開が始まったキャラクターは、サンリオでも珍しいケースだったという。
「この風鈴がとてもよく売れたことから、その後もマグカップやエッグスタンドなど数々の商品が開発されました。釣り鐘型にデフォルメされたペンギンというデザインが、立体商品にしやすかったのもあったと思います」(担当デザイナー・武井千亜希さん)
とはいえ、当時はまだ名前はついておらず、商品カタログにもシンプルに「風鈴 ペンギン」としか書かれていなかった。
「1982年から、ポーチやトートバッグといった平面グッズの展開が始まりました。それに伴い、キャラクターとして、タキシードサムと命名されました」
■長い不遇の時代を経て再び脚光、80年代ブームの波に乗る
現在、投票が行われている『2023年サンリオキャラクター大賞』では、タキシードサム(中間発表8位)のほかにも、ポチャッコ(同3位)ハンギョドン(同7位)、バッドばつ丸(同10位)、けろけろけろっぴ(同13位)、あひるのペックル(同14位)と、昭和から平成初期にかけてデビューしたキャラクターたちが続々と順位を伸ばしている。
一世を風靡しながらも一時は不遇の時代も経験したこの6キャラクターたちは、2020年にキャラクターユニット「はぴだんぶい」を結成。ユニット名には「ハッピーになりたい男子たち、V字回復をねらう」という意味が込められており、バンド活動の中でタキシードサムはドラムを担当。短い手足でドラムを一生懸命叩く様子にハートを射抜かれた人も多かったようだ。