- 【独自】マウス受精卵は宇宙で育つのか…ISSで9月に実験へ : 科学・IT : ニュース : 読売新聞オンライン
- https://www.yomiuri.co.jp/science/20210821-OYT1T50098/
- 山梨大などの研究チームは9月にも、国際宇宙ステーション(ISS)でマウスの受精卵が正常に育つかどうか確かめる実験を実施する。無重力環境の宇宙で、人間を含めた哺乳類は生まれ育つことができるのかなどを探るのが目的だ。 計画
計画では、地上で凍結したマウス受精卵約700個を、今月下旬に米国から打ち上げられる米宇宙企業スペースXの補給船でISSに運ぶ。9月上旬にISS滞在中の宇宙飛行士が、日本実験棟「きぼう」で受精卵を解凍し、無重力環境で4日間培養する。受精卵が正常に細胞分裂し、子宮に着床する前の状態である「胚盤胞」まで育つかを調べる。
これまで、魚類や両生類の受精卵が宇宙で正常に育つことは確かめられている。だが、より複雑な体を持つ哺乳類ではわかっていない。地上で無重力を模擬する装置を使った実験では、マウスの受精卵から胎盤ができにくくなった。成長過程で胎児と胎盤が分かれる際、重力が重要な役割を持っている可能性があるという。