- 「15日で寿司を握り、100日で現場に立つ」―高くても売れる「すし銚子丸」が、”寿司職人”の常識を破壊した驚きの育成術 | ライフ | 東洋経済オンライン
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- 「1皿100円」が過去のものとなりつつある回転寿司業界の中で、異彩を放つ「すし銚子丸」。その秘密を探ります。
「シャリ炊き3年」の常識を破る職人育成術
劇場化、エンタメ体験として2000年代には「水槽パフォーマンス」も始めた。店内に設置した水槽で泳いでいるタイやヒラメといった活魚を職人が網ですくいあげ、客の前でさばき、おろしたて・握りたての寿司を提供するパフォーマンスだ。
同様に、その日のおすすめ商品などを盆にのせて客席をまわって販売する「駅弁」と称するサービスも特徴だ。こちらはある店舗でやっていた取り組みを、創業者が店舗を巡回する中で発見して全店へと横展開していったものである。
こうした取り組みのうち代表的なのが「マグロの解体ショー」だ。今や銚子丸の代名詞となったもので、2025年11月に実施した創業祭では、71店舗で同時に解体を行うという取り組みでギネス世界記録にも認定された。詳細な数値は回答がなかったが、同社によるとこれらは「『もう一皿』の追加注文につながるなど、客単価向上の明確な要因となっている」という。
郊外を出て、新業態を数多く展開
新業態でいえば、従来は郊外ロードサイドへの出店が基本だったが、将来的な人口減少を見据えて都心部への進出も2026年から本格的に進めている。この2月に新宿サブナードで「すし銚子丸 Shinjuku」をオープンしたのを皮切りに、中野や自由が丘駅前といった都市・駅前へと次々と店舗網を広げている最中だ。
サブナードの店舗は従来店舗と比較して狭小かつ制約も多いが、その分は人員配置を最適化するなど、コストの見直しにもつながっている。食材を厳選してラインナップを絞り、仕込みやロスの削減をしながらプレミア感として演出。立ち食い業態同様に新たな客層の拡大にも寄与している。
都市部・駅前だけでなく、国外にも飛び出した。ロイヤルホールディングス・双日と合弁会社を設立し、2025年12月にアメリカへ出店した。アメリカでは日本と違い「ロール寿司」が主流だが、そんな中でもこれまでの強みである「職人による本格的な握り」を打ち出した店舗を展開している。すでに出店している2店舗はカウンターのみの狭小設計だったが、さらなる可能性を探るうえで、以降はテーブル席も設けた大箱も試しつつ最適解を模索しているという。
物価高局面が続くが、これまで安さを売りにしてきた競合とは違い、そもそも高付加価値型の銚子丸にとっては消費者からすると値上げに対する抵抗感も比較的緩いと思われる。郊外から都心部、そして国外へと進出した銚子丸の今後に注目だ。


